해변의 카프카 제49장

とうとう最終章です。

この最終章は、嵐が過ぎ去ったあとの青空に、乾いた風が吹きぬけて行く、そんな爽やかなイメージの章だと思いました。

森の中から海辺の図書館へ、サーファーの大島さんのお兄さんがカフカ君を連れ帰ってくれます。2人の会話から、カフカ君は将来サダさんのような大人になるのではと、なんとなく思いました。

最終回、それぞれの登場人物が残していった感動的な台詞を載せておきますね。

サダさん

"우리는 서핑을 통해 자연의 힘에 거역하지 말아야 한다는 것을 배우지."

 -지 말아야 하다 は、「…しないようにしなければならない」なので、거역하지 말아야 한다 は「逆らわないようにしなければならない」。

 「俺たちはサーフィンをすることを通して、自然の力に逆らわないことを覚える。」

"하지만 어쨌든 그럴 땐 바다 밑바닥에서 파도에 시달리며 꼼짝하지 말고 있어야 해. 당황해서 허둥지둥거려 보았자 아무 소용이 없으니까."

 -지 말다 の進行形もあるのですね。。。 -말고 있다 「…せずにいる」

 「でもとにかく君は海の底で、波にもまれながらじっとしていなくちゃならないんだ。あわててじたばたしたところでなんともならない。」

"하지만 일단 그런 공포를 극복하지 않고서는 제대로  된 서퍼가 될 수 없지.  죽음과 단 둘이 마주 보고, 서로를 알고 그것을 극복해 가는 거야."

 제대로 된 … よくできた…、この言葉を聞くとドキッとします。最後の 극복해 가는 거야 の 거야 はたまらなく好きな韓国語の響きの一つ。

 「でもそういう恐怖をいったん乗りこえないことには、一人前のサーファーにはなれない。死と二人きりで向いあって、知りあって、それを乗りこえていくんだ。」 

大島さん

"우리는 모두 여러 가지 소중한 것을 계속 잃고 있어.  소중한 기회와 가능성, 돌이킬 수 없는 감정."

 「僕らはみんな、いろんな大事なものをうしないつづける。大事な機会や可能性や、取りかえしのつかない感情。」

"하지만 우리 머릿속에는, 아마 머릿속일 것이라고 생각하는데, 거런 것을 기억으로 남겨두기 위한 작은 방이 있어.  아마 이 도서관의 서가 같은 방일 거야."

 「でも僕らの頭の中には、たぶん頭の中だと思うんだけど、そういうものを記憶としてとどめておくための小さな部屋がある。きっとこの図書館の書架みたいな部屋だろう。」

"언제 그 말을 해줄까 하고 계속 기다리고 있었어."

 カフカ君に「ネクタイが素敵だよ」と言われて微笑む大島さんのラストシーン。爽やか!

 「いつそれを言ってくれるか、ずっと待っていたんだ。」

さくらさん

"멀리 보면 그것도 나쁘지는 않을 거야."

 またまた好きな 거야。特にこれは -ㄹ 거야 になっているのですごく好き。

 「長い目で見れば、それもきっと悪くないことだよ。」

"나랑 얘기하고 싶거든 언제든 이리로 전화해도 좋아."

 싶거든 언제든 のリズムがいいですよねぇ。

 「もし私と話しらくなったら、いつでもここに電話をしていいよ。」

佐伯さん(回想)

"다무라 군, 오래도록 나를 기억해 주면 좋겠어."

 「あなたに私のことを覚えていてほしいの。」

"다무라 군만 나를 기억해 준다면, 다른 모든 사람이 다 나를 잊어도 괜찮아."

 韓国語の中でこの 다 という一音がつくり出すリズムがすごくいい感じだといつも思います。

 「あなたさえ覚えていてくれたら、ほかのすべでの人に忘れられてもかまわない。」

カフカ少年とカラスと呼ばれる少年

나는 옳은 일을 한 것일까?  "너는 옳은 일을 한 거야."

 僕は正しいことをしたんだろうか? 「君は正しいことをしたんだ」

"하지만 나는 아직도 산다는 것의 의미를 모르겠어"

 「でも僕にはまだ生きるということの意味がわからないんだ」

"잠을 자고 다시 눈을 떴을 때, 너는 새로운 세계의 일부가 되어 있을 거야."

 「目が覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている」

最後のこの言葉、無条件カッコいいですよね。カフカ少年と一緒に、読んでいる私たちもどこか新しい世界へ導かれていくような気がします。不思議な体験をして、ほんものの世界に戻ってきたという感じ。以前よりタフになって。

昨年5月から始めた『해변의 카프카 』の輪読もこの章で終わりです。1年半、よく続けてこられましたよね、私たち! 

この1年半の間、カフカ君やナカタさんの行動を見守りながら、私の実生活でも本当にいろいろなことが起こりました。祖母が亡くなったり、無謀な水泳大会に出たり。。。カフカ君とは比べものにならないけど、私もずいぶんタフになったような気がしています。

目が覚めたら、新しい世界の一部になっている。

毎日がそんな大変な体験の連続では困りますけど、気がついたら新しい世界にいたというような、何かしら進歩のある日々を送りたいものだと思います。

みなさ~ん、『해변의 카프카』 上下巻それぞれ462ページ読破です 数年前には考えられなかったことですよね。韓国語の本を読むなんてことは でもやり遂げましたね

우리 해냈어요

名残惜しいですけれど カフカの会はこれにて끝。

みなさん、ありがとうございました。また、次のナニカの会でお会いしましょう ^o^/

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해변의 카프카 제45장

43章の最後でカフカ君は2人の兵士に案内され「入り口」から中へ。中に会わなければならない人がいると。。。

45章はそのつづき。深い森を抜けると「その世界」が広がっていました。大島さんのログキャビンとそっくりな家に着き、歩き疲れたカフカ君は眠りに落ちます。

"일어났어?" 하고 그녀가 말한다.

私、この"일어났어?" いろなっそ?を読んだ時、胸がどきんとしました。日本語の「起きたのね?」より100倍可愛いですよね!

目覚めたとき、憧れの15歳の佐伯さんにこんなふうに声をかけられたら、あまりのうれしさに息が止まっちゃうんじゃないかと思いました。

カフカ君は彼女が作ってくれたシチューを食べるのですが、彼女は椅子に座って少し離れたところからカフカ君を眺めているのです。甘~い

そして15歳の佐伯さんは言うのです。
"네가 나를 필요로 하면 나는 언제나 네 곁에 있어."
あなたが私を必要とすれば、私はそこにいる。

こんな世界からカフカ君はもとの世界に戻れるのでしょうか。。。
私だったら絶対に戻らない。

さて、この章では擬態語・擬音語が目についたので拾ってみました。

p.355 ずたずた
배창자를 갈기갈기 찢어버리는 거지.
はらわたをずたずたに裂いてしまう。

p.356 ごちゃごちゃ
내 머릿속에서 여러 가지가 뒤엉켜 뒤죽박죽이 되어 있다.
僕の頭の中でいろんなものごとがからみあい、もつれている。

p.358 ぽつぽつ
거리를 따라 건물이 드문드문 들어서 있다.
通りに沿って建物がぽつぽと並んでいる。

さらさら
사각사각하는 뭐라고 표현나기 어려운 그 소리는 내 마음의 살갗에 풍문을 남기고 간다.
そのさらさらという匿名的な音は、僕の心の肌に風紋を残していく。

p.359 ひらひら
나는 나비가 되어 세계의 주변을 하늘하늘 날고 있다.
僕は蝶になって世界の周縁をひらひらと飛んでいる。

p.365 ざらざら
꺼끌꺼끌한 하얀 화상과 무질서한 잡음은 나에게 문자 그대로 매서운 모래 폭풍을 연상시킨다.
そのざらざらとした真っ白な画像と無機質な雑音は、僕に文字どおりはげしい砂嵐を想像させる。

こそこそ
배가 고파서 이른 아침 어느 집에 갓 배달된 우유를 훔쳐 살금살금 도망치면서 마시는 장면이 있었다.
おなかを減らし、早朝にどこかの家に配達されたばかりの牛乳を盗み、こそこそと歩いて逃げながら飲むシーンがあった。

p.366 そろそろ
머리 회전이 슬슬 속도를 늦추고,
頭の動きがそろそろとスピードをゆるめ、

かたかた
부엌 쪽에서 냄비가 달그락달그락하며 조그맣게 친밀한 소리를 내고 있다.
台所のほうでは鍋がかたかたと、小さな親密な音をたてている。

p.367 ばらばら
형태 있는 것이 조각조각 분해되었다가 다시 형태를 되찾아간다.
かたちあるものがいったんばらばらに分解されて、それからまたかたちを取り戻していく。

* * * * * * *

いよいよ終わりが近づいてきましたね。次の46章はたまさんです。よろしくお願いしま~す!

カラスと呼ばれる少年★honeybee★さん、47章nikkaさん、48章まろさん、49章テラで終わりの予定です。みなさんあと1回ずつゴールは目の前

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해변의 카프카 제40장

まろさんに続き、第40章です。「도서관 금지 구역에서 나눈 밀단 図書館の立ち入り禁止区域での密談」というタイトルですが、その密談が始まるか!乞うご期待!!というところで終っています。

38章の最後にナカタさんと星野青年は甲村記念図書館にたどり着きます。そして、40章で2人は図書館の中に入り、まず大島さんと出会います。この日がちょうど火曜日!佐伯さんが館内見学の案内をする日なのです。そして、ついにナカタさんと佐伯さんが対面します。

ナカタさんの言動を追ってみました。

ナカタさんと星野青年は2時からの見学ツアーを待ちながら、思い思いの本を読んでいます。

"어젯밤 자기 전에도 돌 상과 얘기를 했습니다. 여기가 그 장소인 것은 틀림없다고 생각합니다."
「ゆうべ寝る前に石さんともよくお話をしました。ここがその場所であることは間違いないと思います。」

2時になって、これ以上ないというくらいに素敵に形容された佐伯さんが現れます。佐伯さんのあいさつに対し、ナカタさんは相変わらずのナカタ調で応えます。「中野区」と言わないと約束したことも忘れています。

"나카타는 나카노구에서 왔습니다" "나카타는 굉장히 큰 다리를 건너왔습니다" "자산가에 대해서는 나카타도 알고 있습니다"
「ナカタは中野区から参りました」「ナカタはとても大きな橋を渡ってまいりました」「シサンカのことはナカタもよく知っております」

見学ツアーが終わり、閲覧室で本を読んでいる2人。異変は3時に起こりました。

세 시가 되자, 나카타 상이 느닷없이 자리에서 일어섰다. 그것은 나카타 상의 동작치고는 보기 드물게 단호하고 힘이 들어가 있었다.
3時になると、ナカタさんが前触れもなく立ちあがった。それはナカタさんの動作にしては珍しくきっぱりとして力強かった。

ナカタさんは、星野さんや大島さんの制止にも耳を貸さず、立ち入り区域に入り、階段を上がって2階へ。

나카타 상은 주저하지 않고 복도를 전진해서 서재로 들어갔다.
ナカタさんはためらうことなく廊下を進み、書斎に入った。

그는 책상 앞까지 오자 멈춰 서더니 사에키 상의 얼굴을 정면으로 내려다보았다.
彼は机の前まで来るとそこに立ち、佐伯さんの顔を正面から見下ろした。

"나카타는 할 얘기가 있습니다" "돌에 대한 얘기입니다. 입구의 돌에 대해서 얘기하고 싶습니다."
「ナカタにはお話があります」「石についてのお話であります。入り口の石についてお話したいのです」

さぁ、これから2人だけの密談が始まります。続きは第42章で。

単語メモ

근사하다  辞書に「いかす」と載っていますが、「いかす」というのも「いかさない」言葉になってきたと思いませんか。素敵☆がいいかな?

대문의 구조부터가 무척 근사해 보이네.
門構えからしてずいぶん立派だ。

-고 말고 もちろん・・・とも 

그럼, 어렵고말고. ああ、むずかしいもんだ。韓訳からのイメージだと、「難しいのなんの!」という感じですね。  

잠기다  ・・・にふける  以前、「感慨にふけった」を訳したときに、私は 감회에 젖었다 としたのですが、間違いではないけど詩的!という評価でした。普通「ふける」は잠기다がいいようです。

나카타 상은 생각에 잠겼다. ナカタさんは考え込んだ。

-나 -나 ・・・しても・・・しても 

나이로 보나 외관으로 보나, 매우 이상한 일행이다.
年齢からしても外見からしても、なかなか不思議な組み合わせだ。

-다가는  ・・・していては

이대로 내버렸다가는 나카타 상이 또 무슨 말을 꺼낼지 모를 일이다.
このまま放っておいたら、ナカタさんが何を言い出すかわかったものではない。

눈여겨보다  目をとめる

나카타 상의 그런 행동을 눈여겨보는 사람은 없었다.
ナカタさんのそんな行動を目にとめる人もいなかった。

아부하다  へつらう

귀족 계급에게 일절 아부하지 않았다.
貴族階級には一切おもねらなかった。

성미 性分  ↓この文を読みながら、『ベートーベンウイルス』のキムミョンミンの姿が浮かびました

베토벤은 성미가 급해서 일단 화가 나면 손을 쓸 수가 없었다.
ベートーヴェンは気が短く、いったん怒りだすと手がつけられなかった。

-질  名詞について動作を表す言葉になる

대패질 かんながけ  곁눈질 横目で見る、流し目  私が好きなのは 바느질 針仕事  これをすると腰が痛くなるのは 삽질 穴掘り

더듬어가다  たどる 

베토벤의 인생을 더듬어가다 보니, 많은 생각을 하게 되네요.
ベートーヴェンの人生をたどっていると、考えさせられることがいろいろとある。

最後に、この章のお気に入り

"음악에는 사람을 변하게 하는 힘이 있다고 생각합니까?"
「音楽には人を変えてしまう力ってのがあると思う?」

"무언가를 경험하고, 그것에 의해 우리 내부에서 무언가가 일어납니다. 화학작용 같은 것이지요. 그리고 그 후에 우리는 자기 자신을 점검하고, 거기에 있는 모든 눈금이 한 단계 위로 올라간 것을 알게 됩니다. 자기의 세계가 한 단계 더 넓어졌다는 것을요. 연애와 마찬가지입니다."
「何かを経験し、それによって僕らの中で何かが起こります。化学作用のようなものですね。そしてそのあと僕らは自分自身を点検し、そこにあるすべての目盛りが一段階上にあがっていることを知ります。自分の世界がひとまわり広がっていることに。恋と同じです」

さて、カフカも残り少なくなってきました。私の担当分はたぶんあと1回。みなさんはあと2回ずつあるはずです。最後までがんばりましょう!最近、コメントを送っていないこと反省しています。私こそがんばらないと

では、次はたまさんです。よろしくお願いします~

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해변의 카프카 제35장

ナカタさんが高松にいることを警察がつかみ、カフカ君へも捜査の手が伸びてきたようです。大島さんはカフカ君をかくまうために高知のログキャビンへ連れ出します。

読んでいて引っかかった文とか、話の流れ上重要な文とか、いいな~と感じた文を抜き出してみました。

마직의 로 컷을 걸친 캐주얼한 휴일의 옷차림

コンバースのロウカット。カジュアルな休日の身なりだ。

마직は麻織物。걸치다はくつにも使える語なのかな?疑問

모자 챙을 뒤쪽으로 돌린다 帽子のひさしを後ろのほうにやる

ひさしは챙なんだ。。。と思っただけ。9年勉強していて初めて出会った単語。私の方が気がつかなかっただけ?

약간 빗나가 있나 봐 ちとずれている

最近、빗나가다を覚えました。날씨예보가 빗나갔다 天気予報がはずれる。빗나간 인연 すれ違った縁・・・

우연의 일치라고는 어느 모로 보나 생각할 수가 없겠지?

偶然の一致にしてはできすぎている

어느 모로 보나 どの角度から見ても

꼬리가 잡히지는 않는단 말이지 

簡単にしっぽはつかまれない

しっぽがつかまりはしない?何だ?と思ったもので。。。

하지만 한 가지 확실한 것은 이야기의 흐름이 점점 더 이 부근으로 집중되기 시작하고 있다는 사실이야.  네 수사망과, 그 수수께끼 노인의 수사망이 이 부근 어딘가에서 만나려 하고 있단 말이지.

でもひとつだけたしかなことがある。それは話の流れがだんだんこのあたりに集中し始めているらしい、ということだ。君のラインと、その謎の老人のラインが、このあたりのどこかでクロスしようとしている。

수사망より、原作の「ライン」という方がミステリーな感じがしますよね。地図上に2人の足跡を示す線が中野から引かれて、高松にたどりつくという絵が浮かびますよね。「捜査網」だと、地上で捜査員がバタバタと動いているイメージです。

그녀는 그냥 솔직하고 조용하게 죽음을 향해 가고 있어.  아니면, 죽음이 그녀에게 다가오고 있거나.

彼女はただ率直に静かに死に向かっているんだ。あるいは死が彼女に向かっている。

우리들이 모두 멸망하고 상실되어 가는 것은, 셰계의 구조 자체가 멸망과 상실의 터진 위에 성립되어 있기 때문이지.

僕らがみんな滅び、失われていくのは、世界の仕組みそのものが滅びと喪失の上に成り立っているからだ。

佐伯さんだけが死に向かっているのではないということ?

그러나 모든 바람은 언젠가는 없어지고 사라져.  바람은 물체가 아니야.  그럿은 이동하는 공기의 총칭에 지니지 않아.  너는 귀를 기울리고 그 메타포를 이해하는 거야.

でもすべての風はいつか失われて消えていく。風は物体ではない。それは空気の移動の総称にすぎない。君は耳を澄ます。君はそのメタファーを理解する。

人生は風のようなもの?

귀를 기울이는 거야. 대합조개처럼 주의 깊게

耳を澄ませるんだ。はまぐりのように注意深く。

「はまぐりのように」ってどういう意味かわからないけど、なんとなくいいな~と感じました。

風のように吹き去ってしまう人生。それなのに、人はなぜか一生懸命にじたばたしながら生きていますよね。でもこの頃、じたばたすることがかっこ悪いことだとは思わなくなりました。一度しかない人生だから、精一杯生きるのです。

違う世界とか、来世があるというのも信じたいけど。。。

皆さん、春はお忙しそうですが、私もちょっといろいろあるので、カフカ35章早めにアップしました。次はたまさんの番ですが、大丈夫でしょうか?バトン受け取ってもらえますか~?

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해변의 카프카 제30장

まろさんの29章に続き30章です。

실용주의적 존재의 의미 実用主義的存在の意味 ??難しい

韓国版は各章に適切なタイトルがついているなぁと感心しつつ、「実用主義的」の意味がわからない私。。。

でも、この章のあらすじは簡単。ホシノちゃんがサンダースさんに連れられてある神社に行き、入り口の石を見つけて宿に持ち帰るという話です。

「実用主義」がやはり気になる。。。広辞苑を見ると、「プラグマティズムの訳語」とあり、ますますわからなくなる。。。プラグマティズムを引くと、「観念の意味と真理性は、それを行動に移した結果の有効性いかんによって明らかにされるとする」ということらしい。

つまり、サンダースさんが言っていたチェーホフの劇中の銃のことであり、海辺のカフカにおける入り口の石のことなのですね。

정확하게 표현하면, 이 돌 자체에는 의미가 없네.  상황에 따라 무엇인가가 필요하고, 그게 우연히 이 돌이었던 것이지.
正確な言い方をするなら、この石自体には意味はない。状況にとって何かが必要であって、それがたまたまこの石だったんだ。

そして、サンダースさん自身も実用主義的存在です。ホシノちゃんに石の在り処を教えるために存在するもので、外見がサンダースであろうと何であろうと関係ない。サンダースだったのは、単にホシノちゃんに近づきやすい姿だからです。

サンダースさんが『雨月物語』の一説を引用する部分。原作がない方は訳がわからないだろうと思われるので書いておきます。

'나 지금 잠정적으로 형태를 취하고 얘기한다 해도, 신이 아니고 부처도 아니며, 본래 비정한 생물이니 인간과 다른 마음이 있도다.'
『我今仮に化(かたち)をあらはして語るといえども、神にあらず仏にあらず、もと非情のものなれば人と異なる慮(こころ)あり』

'나는 본래 신도 아니고 부처도 아니다.  고로 비정하다.  비정한 존재로서 인간의 선악을 따지고, 그것을 따라야 할 이유가 없도다.'
『我もと神にあらず仏にあらず、只これ非情なり。非情のものとして人の善悪を糺し、それにしたがふべきいはれなし』

そうすると、カフカ君のお父さんがジョニーウォーカーさんだったことも同じように考えられますね。ナカタさんに殺されるためにジョニーウォーカーさんであったということです。なぜジョニーウォーカーだったのかと問う意味はないのです。

ジョニーウォーカーさんは実際はカフカ君のお父さんというこの世に存在する人間であったのに対し、サンダースさんは実態のない存在。しかし、その存在のために、ナカタさんやホシノちゃんは新しい行動に出るのです。実在していてもしていなくても、誰かの行動の動機になり得るということです。

ブログという道具を介して話をしている私たち。私が実在しているかどうかは、みなさんにとってはどちらでもいいこと。私または他の誰かがサンダースさんでもあり得るわけですよね。でも、お互いに関係しあって、誰かが何かをする動機になったりもしているのです。

これは、日本語と韓国語という道具を通してのみ可能なのですよね。だから、ナカタさんのように、ネコの言葉という道具を持っていれば、ネコとコミュニケーションできるのです。自然界の何かのものと周波数があったり、異次元と関わるセンサーみたいなものを持っていれば、違う世界と関わりあえるのですね。うちの曾祖母がシャーマンだったという話もあながち嘘ではないかもしれません。

さて、本文を振り返って、翻訳が難しそ~と思われる文を抜き出しておくことにします。

"씨도 안 먹히는 소리 좀 하지 말아."
「いちいちくだらんことを言うんじゃない。」

씨가 먹히다=조리에 닿고 실속이 있다 筋が通る

"아무거면 어때."
「なんでもいいけどさ」

これがなんでこの訳になるのでしょうか???

"거런 짓을 했다가는 틀림없이 뒤탈이 난다구."
「そんなことしたらきっと祟りがある」

難しいというより、뒤탈の音が「たたり」に似ているのでおもしろいと思いました。語源的には関係ないのでしょうけど。

"어울리지 않게 케케목은 미신을 믿는 녀석이로군 그래."
「妙なところに古風なやつだな」

케케목다=일이나 물건, 생각 등이 오래 되어 낡거나 시대에 뒤떨어진다

"말귀를 못 알아듣는군 그래."
「わからんやつだな、お前も。」

말귀=のみ込み、理解力

この章のお気に入り~

"호시노 짱, 모든 물체는 이동중에 있네.  지구도 시간도 개념도 사랑도 생명도 신념도 정의도 악도, 모든 사물은 액상적이고 과도적인 것일세.  한 장소에 하나의 형태로 영원히 머물러 있는 것은 없다네.  우주 자체가 거대한 구로네코 택배라네."

「いいか、ホシノちゃん。すべての物体は移動の途中にあるんだ。地球も時間も概念も、愛も生命も信念も、正義も悪も、すべてのものは液状的で過渡的なものだ。ひとつの場所にひとつのフォルムで永遠に留まるものはない。宇宙そのものが巨大なクロネコ宅急便なんだ」

そうですねぇ。。。私も液状的で過渡的なもの。今日の私は明日の私ではない。そう思うと何でもできそうな気がします。クロネコテッペにゃ~

次の31章ははたまさんです。よろしくお願いしま~す

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해변의 카프카 제25장

엄마 같은 연인,  연인 같은 엄마 
お母さんみたいな恋人、恋人みたいなお母さん

夜、カフカ君の部屋に15歳の佐伯さんと思われる少女が再び現れます。少女はそこにいるのに、カフカ君を認識していません。目に見えない境界線によってふたつのべつべつの世界に分割されているのです。カフカ君には見えるのに、少女には見えない・・・せつない。。。

눈에 보이지 않는 경계선에 의해 두 개의 다른 세계로 분할 되어 있다.

横道にそれますが・・・'보이지 않는 사랑' というシン・スンフンの名曲があります。보이지 않게 사랑할 거야... 오제는 사랑을 오늘은 이별을... 내일이면 찾아올 그리움 때문일 거야
最後の 거야 の部分で、きゃー失神となります。聴いたことがないと、わかりませんよね? アルバム2集に入っているので、ぜひ一度は聴いてみてくださいね。

우리는 둘 다 이 세계에서 이미 그 모습을 찾아볼 소 없는 상대를 사랑하고 있는 거야. 

ただカフカ君は、二人ともこの世界からすでに失われてしまった相手に恋しているのだと思うのです。佐伯さんは、20歳で死んでしまった昔の恋人に。カフカ君は、15歳の佐伯さんに。

でも、カフカ君が恋しているのは、夜な夜な現れる少女の佐伯さんばかりでないみたい。自分の母親くらいの年の、今の佐伯さんにも恋しているみたいだと、大島さんに打ち明けます。そして、佐伯さんは自分の母親なのではないかとも。
それはたぶん佐伯さんに恋をしている、ということ?それとも佐伯さんにたぶん恋をしているということ?」

"그 말은 아마도 사에키 상을 사랑하고 있다, 는 말이야?  아니면, 사에키 상을 아마도 사랑하고 있다, 는 말이야? "

아마도 は、아마 の強調ですね。日本語だと 아마도 と 아마 の差は文字に現れません。도 の微妙な違いがわからず、私は 아직도 を連発しすぎだと注意されたことがありました

雷が鳴り雨が降る午後、カフカ君は佐伯さんと話す機会を得ます。話しながら、カフカ君は、佐伯さんの中に15歳の彼女を見ているのです。少女はその心の森の中にだまし絵みたいに潜み、こっそりと眠っている

소녀는 그녀의 마음의 숲 속에서 숨은그림찾기처럼 눈에 잘 띄지 않게 조용히 잠자고 있다.

佐伯さんもまた、15歳の頃の自分の話をします。どこかべつの世界に行ってしまいたいといつも思っていたと。べつの世界に入るための入り口を探していたと。それは、自分がこれ以上幸福になれっこないということがわかっていたからだと。

나도 열다섯 살 무렵에는 어딘가 다른 세계에 가고 싶어했지.

다른 세계에 들어가기 위한 입구를

내가 더 이상 행복해질 수 없다는 것을 알고 있었기 때문이야.

この「べつの世界に入るための入り口」が、『海辺のカフカ』で歌われている「入り口の石 입구의 돌」なのですね。

カフカ君はまた、佐伯さんが落雷にあって人々についての本を書くための取材インタビュうーをしているときに、父に出会ったのかもしれないと思うのです。

벼락 맞은 사람들에 대한 책을 쓰기 위해 취재 인터뷰를 하던 중에, 아버지를 만났는지도 모른다.

佐伯さんとの会話から、カフカ君はあまりにも符号が多すぎること、何かが終結に向けて動き始めているという気持ちを強くします。

부합하는 일이 너무 많다.

読者の私たちは、カフカ君が知らないところで、ナカタさんがそれに向かっていることを知っているのですが。。。

「入り口の石 입구의 돌」が気になりますね。

25章は長かったのですが、音読しながら、ぜ~んぶ覚えたいと思いました。こういう表現がすらすらすら~と出てきてくれたら。。。でも、それにはやはり脳へインプットするしかないのですよね?

数多い言葉の中から、最後に使ってみたい表現をひとつ。

이유야 나도 모르죠.

文中では「どうしてなのか僕にはわからない」でしたが、こういうシチュエーションって結構ありそうじゃないですか。その時には!

あれ?でも、主語が 나 なのに、語尾は上称形です。カフカ君のセリフはいつも主語が 나 なのですね。今頃気がつきました。これは文法的には矛盾じゃないのかな?誰か指摘していたような記憶も。。。

きりがないので、この辺で 끝.

次はたまさんですね、よろしくお願いします~

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カフカの会オフ会

かふかのかいおふかい

「か」がリズムよく出てきて、いい感じです

カフカの会オフ会を12月6日午後3時半から新大久保で行うことになりました。参加者は今のところ、たまさん、ジンちゃん、nikkaさんと私です。

少しでも参加できる方、ぜひお越しください
ぽごしっぽよ~

コメント欄にメールアドレスを入力していただければ、詳しい場所等をお知らせします。

12月6日の試験に向けて勉強しなければいけないのに、久しぶりに上京するから、どこに泊まろう?誰とランチしよう?なんてことばかり考えて、そわそわしっぱなし。いけない、いけない。

今日これから2週間、集中して頑張ろうと思っているところです。でも、今日は頭痛だわ。。。

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해변의 카프카 제19장

nikkaさんの18章に続きます。

カフカ君は図書館のゲストルームに住むことになります。その部屋に一枚の油絵がかかっています。

해변의 있는 소년을 사실적으로 그린 그림이다.
海辺にいる少年の写実的な絵だった。

カフカ君は、この少年が佐伯さんの20歳で殺されてしまった恋人ではないか、と想像します。40年くらい前の絵なのか。。。

사십 년이라는 세월은 나에게는 거의 영원처럼 생각된다.  시험 삼아 사십 년 후의 내 모습을 상상해 본다.  하지만 그것은 우주의 끝을 상상하는 것과 같다.
40年という歳月は僕にはほとんど永遠みたいに思える。ためしに40年後の自分を想像してみる。でもそれは宇宙の果てを想像するようなものだ。

처럼は「○○のように」で○○には名詞がきます。○○が動詞のときは듯이ですよね。初歩的な文法事項ですが、作文するときに上級でも間違う人がいると、先週の教室で指摘を受けたところです。

40年前の自分、5歳です。カフカの会には、40年前この世に誕生していなかったという人もいますよね これから40年後・・・たぶん私は宇宙の塵の一部になっているでしょうね。。。カフカ君でなくとも、40年は永遠のように思えますわ。

さて、この章では、

"나는 특수한 인간이야"
「僕は特殊な人間だ」といった大島さんの正体(大島さんのことを理解しようとするなら、こういう言葉は使いたくない)が明かされます。

5章でアリストパネスの3種類の人間について大島さんが話をするのですけど、あの時突然出てきた話がここでつながりますね。

でも、なぜ大島さんがこんな特殊な人として登場しなければならなかったのか?と、この章を読みながらずっと考えました。

351ページに'공허한 인간들'<うつろな人間たち>という言葉が出てきたときに、あぁ、このことを怒りを持って語りたかったからではないかと思いました。最後の大島さんのセリフ、冷静な大島さんとは思えないほど怒りに満ちています。

"결국 사에키 상의 연인을 죽인 것도 그런 인간들임에 틀림없어.  상상력이 결여된 속 좁은 비관용성.  독볼장군 같은 계급 투쟁의 운동 방침, 공허한 말들, 찬탈된 이상, 경직된 시스템.  내가 정말로 두려운 것은 그런 것들이야."
「結局のところ、佐伯さんの幼なじみの恋人を殺してしまったのも、そういう連中なんだ。想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ。ひとり歩きするテーゼ、空疎な用語、簒奪された理想、硬直したシステム。僕にとってほんとうに怖いのはそういうものだ」

ひとり歩きするテーゼ = 독볼장군 같은 계급 투쟁의 운동 방침 について質問!
直訳すると、「独不将軍みたいな階級闘争の運動方針」となりますが、「独不将軍みたいな」がイマイチわかりません。辞書で見ると、自分の思いどおりに一人で行動する人みたいなという意味になりそうですけど、「ひとり歩きする」は勝手に動き出すという意味ではないかと思うので、ピンときません。どう解釈すればいいですか?

<うつろな人間たち>が権力の側に立つと、想像力を欠いた、誰のためかわからない空虚な政策が行われる国になってしまうのかもしれません。そういう場面は、結構あちこちで見ることができますね。でも、自分の立ち位置を想像することもしないから、訂正しようなどという自覚はなくて、前からそうしているから、みんながそうしているからと、ただ進んでいくのです。

そして、<うつろな人間たち>の無意識な攻撃に傷つけられる大島さん。村上春樹さんがエルサレムで行った演説の中に出てきた、「卵」のような人々ですよね。

"나는 그런 것을 적당하게 웃어넘길 수가 없어."
「僕はそういうものを適当に笑い飛ばしてやりすごしてしまうことができない」

村上春樹さんが肉声で語っているかのように聞こえました。

いつのまにか、自分がうつろな人間になっていることがないようにしなければ、と思いました。どうすれば大丈夫でしょうか?

20章はまろさんが担当してくださったので、次はたまさんに21章をお願いします~
今回は受け取っていただけますか

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해변의 카프카 제16장

안에는 동그란 과일 같은 것이 나란히 놓여 있었다.  전부 해서 스무 개쯤 되는 것 같다. ______ 그것은 고양이의 머리였다.

ジョニー・ウォーカーの家に行ったナカタさん、ゴマちゃんを連れて帰れるのかという14章に続く件ですが、冷凍庫には20個ものネコの頭が並んでいるという衝撃的な場面から始まりました。果物屋にオレンジが陳列されているみたいに 과일 가게에 진열된 오젠지처럼 という描写が非常にリアルに感じられました。ギャー

ゴマちゃんを連れて帰る代わりに取引をしようとジョニー・ウォーカーが言います。

시간이 그다지 없네.  단도직입적으로 말하지.  자네가 내게 해 주었으면 하는 일은,  나를 죽이는 일일세.  내 묵숨을 빼앗는 일이지.

ナカタさんが自分を殺してくれれば、ゴマちゃんを無事に解放すると。

"나카타는 지금까지 사람을 죽여본 일이라고는 없습니다.  그런 일에 나카타는 별로 적합하지 않습니다."

そうですよ。読者の誰もがナカタさんは人を殺せるような人ではないとわかっています。しかし、ジョニー・ウォーカーは、「세상에는 그런 논리가 잘 통하지 않는 곳도 있는 걸세. 世の中にはそういう理屈がうまく通じない場所だってあるんだ。자네는 이렇게 생각하니 않으면 안 되네.  이건 전쟁이다, 아고. これは戦争なんだと考えなくちゃいけない」とナカタさんを説得しようとします。相手を殺さなければ、自分が殺されてしまう戦争なんだと。

もちろん、戦争といわれて、ナカタさんはすぐに納得するわけではないのです。私も当然そうするでしょう。しかし、私たちが今生きている世界について思いを巡らせました。戦争という理由ならば、人殺しは正当化される、といってもいい現状ではないですか?相手がしかけてきたから応戦しなければ、自分たちが殺されてしまうじゃないですかって。隣国を自分たちの領土にしなければ、この国は生き残れないって。自国民を守るためなんだって。

ジョニー・ウォーカーは自分を殺させるために、ナカタさんに恐怖と憎悪を植えつけようとします。どんな善人でも、恐怖と憎悪があれば、人殺しはできるのだと確信しているように。

そして、生け捕りにしたネコの処刑を始めるのです。初めはナカタさんの知らないネコ。しかし、次はカワムラさんです。カワムラさんは殺されてしまいます。そして、ミミちゃんの番に・・・その次はゴマちゃんなのです!

ここで、ふと思いました。私たちは、知らない人の死に対しては、実に冷淡だってこと。さすがに、死んで当然とは思いませんが、しかたないよね、くらいの冷淡さです。アフリカで飢餓で死んでいく子どもたちに対して、中東の紛争に巻き込まれて死んでいく人たちに対して、そういう国に生まれちゃったんだからしかたないよね、と。そんな遠くのことでなくても、毎日新聞に掲載される訃報欄を、お茶を飲みながら読んでいます。あぁ、この人ずいぶん若くして死んじゃったんだなって。

ジョニー・ウォーカーはネコのお腹を切り裂き、まだ鼓動を打っている心臓を口に入れ、味わうのです。

"부드럽고, 따뜻하고, 마치 갓 잡은 장어의 간 같군 그래."

よくもネコの心臓を。。。と思いながら、また別の考えが浮かびました。魚なら自分で内臓をえぐり出すことだってある。牛なら、「レバさし、チョー美味しい」なんて食べることもある。ネコはかわいそうで到底食べられないけど、牛は美味しいのです。

心臓の話で、もうひとつ思い浮かんだのは、心臓移植のことです。ある人のまだ動いている心臓を、別の人に移すという作業です。「移植を受ければ助かる命」という言葉を、いつも私は半分怖いと思いながら聞いています。隣国を自分の領土にしなければ自国は生き残れないという論理と似ているような気がして。

"이것은 전쟁이고,  일단 시작한 전쟁을 중지하기는 대단히 어렵지.  한번 칼집에서 뽑은 칼이니까,  피가 흐르지 않으면 안 되네.  이것은 이치도 아니고,  논리도 아니고,  나의 억지도 아닐세.  그냥 규칙일 뿐이네.  그러니까 더 이상 고양이를 죽게 하고 싶지 않거든,  자네가 나를 죽일 수밖에 없다네.  일어나서 편견을 가지고 단호하게 죽이는 거야."

これは戦争なのだ。いったん始まった戦争をやめるのは難しい。理屈でもない、論理でもなり、ただの決まりなのだ。偏見を持って、断固として殺すのだ。そうすればすべてが終わる。

恐怖と憎悪から解放されるには、殺すしかないという論理ですね。そして、ナカタさんは、「인간이 인간이 아니게 된다 人が人でなくなる」状態になって、ついにジョニー・ウォーカーを殺してしまいます。

ナカタさんがこの取引で得たものは、ゴマちゃんの命と、ゴマちゃんの家族との約束の実現です。ナカタさんにとっては、見知らぬジョニー・ウォーカーという自分を恐怖と憎悪に陥れる人間より、ネコのゴマちゃんの命を選んだのです。

客観的に見れば、おかしいよ。人よりネコが大事なんて。

でも、私もそうなるかもしれないと思いました。知らない人の訃報には心を動かされないのに、飼っていたネコが死ねば、何日も泣いている。何年経っても、そのネコの顔やしぐさが忘れられなかったりする。交通事故でネコが死んだ時、警察に通報しようと思ったこともあります。運転手を逮捕しろ!と。

そういう変な感情の延長線上に、戦争というものがあるのかもしれません。殺されたんだから、殺したっていいはず。

しかし、当事者でなく、殺されていもいない私に、かたき討ちと称して誰かを殺す権利があるのだろうか。。。殺された人は本当はかたき討ちなんて望んでいないのかもしれない。ただ、残った人間が、殺した人に抱く憎悪の感情にピリオドを打ちたいだけなのじゃないか。。。

さて、この殺人事件と、カフカ君のシャツについていた血に何か関係があるのか・・・ありそうですね。

この章では特に難しい文がなかったので、私の感想を中心に記しました。ぎゃっ、気持ち悪い話と通り過ぎてしまいそうでしたが、韓国語でゆっくり読んでいくうちに、いろいろなことを考えました。皆さんの感想も聞けたらうれしいなと思います。

では、次の17章、たまさんお願いします

の予定でしたが、★honeybee★さんに飛びます~

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해변의 카프카 제13장 후반

神社での事件の後、ホテルには戻れないと思ったカフカ君。大島さんの隠れ家に行くことになったという場面。マツダのロードスターに乗って、高知の山奥に向かいます。

느긋하게 마음 편히 죽을 수 있어.

のんびりと心おきなく死ねる。
느긋하다という音がいかにものんびりに聞こえます。나도 느긋하게 마음 편히 죽고 싶어.  이런 맑은 가을 하늘 아래서......

느낄 수 없는 결함을 지니고 있다고 생각되거든.

目に見える欠陥を持っている。
直訳すると、「感じることのできない欠陥」になるので、どうしてこういう訳なのでしょうか?

어떤 종류의 완전함이란 불완전함의 한없는 축적이 아니고서는 실현할 수 없다는 걸 알게 되는  거야.

ある種の不完全さは、不完全さの限りない集積によってしか具現できないのだと知ることになる。
あ~頭の痛くなるような文でした。
축적이 아니고서는 集積なしには = 集積によってしか、なのですね~

내 인생에는 지루해할 여유는 있어도 싫증을 느낄 여유는 없어.  대부분의 사람들은 그 두 가지를 구별하지 못하는 게 보통이지만.

僕の人生には退屈する余裕はあっても、飽きているような余裕はない。たいていの人はそのふたつを区別することができない。
昨日、ハングル日記に싫증이 났다と書きながら、「飽きる」と「嫌になる」の区別は意外と難しいと思いました。私がたいていの人だってことですね。

침목이 자아내는 두서없는 생각 속에 각자 몸을 내맡긴다.

沈黙の紡ぎだすとりとめのない思いの中に、それぞれの身をまかせる。
두서없는 とりとめのない。使ってみたいな~と思いながらメモ

그 너머에는 깊은 암혹이 벽처럼 펼쳐져 있을 뿐이다.

その向こうには深い暗闇が壁のように広がっているだけだ。
너머というつづりを見て愕然。ずっと넘어だと思っていたのですよ。
勉強始めてから4年後くらいに、몇일じゃなく、며칠だと気づいたときと同じ衝撃でした。

마그잔,  괴테,  튠업,  보닛,  선택 사항,  통나무집

いろいろなカタカナ語。マグカップ、ゲーテ、チューンアップ、ボンネット、オプション、キャビン。
통나무집は丸太小屋だと思っていたのですが、原作を見て・・・
キャビンとは。。。さすが、大島さん、すかしてるわ。でも、ログキャビンとは言うか。。。

カフカとは違う話ですが、先日、韓国語教室で、車に関する名称を教えてもらったときのこと。上の보닛のように、大体のものは外来語表記になっているのですが、깜빡이だけは固有語の名前がついているという話でした。

それで、さて깜빡이は日本語でなんて言うの?と質問され、方向指示灯?方向指示ランプ?なんて答えてしまいました。

教室からの帰り道、前を走っていた車が깜빡이を出さずに曲がったもので、「ウインカー出せよ」と怒鳴ったとたん、あっ、깜빡이はウインカーだよね・・・と気づきました。

教室ではいつもいっぱいいっぱいで、そんな簡単なことさえ思い出せない状態に追い込まれるということがよくあります。

閑話休題。이야기가 삼천포로 빠졌네요......

電気も水道もない山奥にひとり取り残されたカフカ君。2,3日で迎えに来ると言って帰った大島さんは本当に迎えに来てくれるのでしょうか。

この山奥でカフカ君に何が起こるのか

たまさんにつづきます。

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