先週、私がノレバン(カラオケ)ではしゃいでいた頃、レバノンのパレスチナ難民キャンプでは、戦闘により多数の死傷者が出ていました。
うちの里子のマフ(小3の男の子)が住む難民キャンプの近くにあるナハルエルバレド難民キャンプでの出来事でした。
状況はさらに悪化。戦闘が続き、犠牲者が続出。多数のパレスチナ難民がマフの住む難民キャンプに押し寄せているそうです。
日本にいて何もしてあげることができないけど、マフたちのことを多くの人に知ってもらうことができれば、少しでもレバノンの状況を気にかけてくれる人が増えればいいなと思います。
NPO法人「パレスチナ子どものキャンペーン」からのメールを一部転載します。
読んでいただければうれしいですm(_ _)m
<バダウィからのレポート> ※バダウィはマフが住む難民キャンプです。
●5月25日
バダウィには津波のように人が押し寄せている。避難して来た人々、老若男女が住民の間に少しでも居場所を探そうと押し合い圧し合いしている。
パレスチナ難民の古くて新しい悲劇が、再び次の世代に引き継がれた。被害と痛みから自由なものはいない。
これは私たちパレスチナ人の文化遺産とも言うべき唯一の相続財産なのだろう。
一息をついて計画を考えたり、将来への展望をたてようとする間もなく、わが同胞は家を追われ、破壊、死、欠損・・・祖国を持たない私たちの子どもは平和につつましく生きることさえかなわないのだ。
●病院で
難民キャンプの赤新月社の病院で、13歳のアラは負傷した兄の横に座っていた。13歳といえば他の場所ではほんの子ども、楽しいことを満喫しているというのに、パレスチナの子どもは大人でさえ負いかねる責任を背負わされている。
砲撃が始まり家に砲弾が当たったときに、アラは食べ物ではなく怪我をした兄をどうしようと考えなければならなかった。兄を担ぐことは出来ないので、赤新月の救急車まで引きずって行ったのだ。
「幸運にも僕たちは助かったよ。でも家は誰が直してくれるのだろう?」
と無心に言うアラはまるで家族のことを心配する父親のようだった。
10歳のユセフはベッドに横たわっている。その美しい目は涙でいっぱいだった。傷が痛むからではない。父親から怪我をしていた母親が息を引き取ったと聞かされたからだ。
ユセフは父親を硬く抱きしめると、驚いたことには成人のように父親を慰めた。
「お父さん泣いては駄目だよ。神様の思し召しだから。
人は誰も死ぬ定めにあって、僕たちにはどうにもならないんだ」
●国連の診療所で
マリアムの場合は少し違っている。
70歳の彼女は慢性の疾患にかかっていて、薬はとても高価だ。
家から急いで避難したので、その薬を置いてきてしまった。
国連の診療所の前で、彼女は助けを乞うていた。みな彼女の病気を分かっていたが、薬はそこに無かった。彼女は待つしかない。
しかし死は待ってくれるのだろうか?老いたマリアムは外に出て、人が尊厳と人間性を失わされる日を呪っていた。
同じ診療所で、ジェナは両手いっぱいの薬を大事そうに抱えていた。彼女の3人の子どもはひどい下痢になっていて、衛生状態の悪さから悪性の細菌にかかったのではないかと彼女は心配していた。
子どもを残して行方のわからない他の家族を探すことなんて出来やしない。隣人のファドワもジェナを助けてやることは出来ない。
ファドワもまた障碍のある親戚を探し回っていたからだ。
●学校で
学校は「最後の審判」の日のようにたくさんの人々でいっぱいだった。わがパレスチナ同胞にとっての審判は常に不公平に出来ているように思える。犠牲者であるにもかかわらず常に代価を支払わなければならず、常に手ひどいレッテルを貼られるのはパレスチナ
人なのだ。
10歳のシャディアは、「ファタハ・イスラム」について何も知らないし、なぜ軍隊がキャンプを砲撃しているのか理解できない。
彼女が望んだのは一切れのパンだったが、食料を積んだトラックがキャンプに入ったとたんに標的にされ、多くの人々が殺され負傷してからというもの、パンも食料も憎しみの対象になっている。
「私がいま望むのはシャワーを浴びて、汚れた服を変えることよ」
5人の子どもに1枚のマットレス。ミルクもオムツも足りない。
国連は動き出しているが大変にのろいと人々は不平を言っている。
新しい世代も1948年を再体験しているようだ。
ナハルエルバレドに戻ろうと考えている家族さえいた。
一口の食料を乞うくらいなら。尊厳の中に死にたいというのである。
わが同胞はシェルターからシェルターへ逃げ惑う生活に疲れきっている。59年間の逃亡生活と、国連など救援組織へ山のような申請書を書き、調査やアンケートの対象として質問攻めにあう生活に飽き飽きしている。
国際社会の署名運動と口先だけのパレスチナ国家建設の約束と、多くの圧倒的に多数で決まった決議が決して実現されないことにうんざりしているのだ。
<緊急支援・募金受付先>
郵便振替口座 00160-7-177367
特定非営利活動法人 パレスチナ子どものキャンペーン
Campaign for the Children of Palestine(CCP)
※マフのような里子を援助している団体は、パレスチナの子供の里親運動です。
こちらでも緊急募金を行っています。現地のNGO「ベイト」がバダウィキャンプで行う支援活動の資金となります。ご協力お願いしますm(_ _)m
◎募金先:郵便局振替口座
口座記号番号 00120-0- 112249
加入者名 パレスチナの子供の里親運動
(通信欄に「緊急募金」とお書きください)
一人でも多くの子どもがしあわせな明日を迎えることができますように・・・
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