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南部の木々

「南部の木々は、奇妙な実を結ぶ」

あれ、どこかで聞いたことがあるフレーズ。。。

ぽにょっ会で読んでいる『犬散男』の主人公が、バイト先で焼き肉プレートを洗いながら歌っていたビリー・ホリデーの「奇妙な果実」という歌の歌詞でした。

その件を訳した時は、ビリー・ホリデーのことも調べず、「奇妙な果実」も調べず、変な歌だなぁ、韓国の南部ってどこ?くらいの軽い気持ちで通り過ぎてしまいました。

「南部」といえば、アメリカだと、気づくべきでした。。。

Book2 南部の木々について、再び私のアンテナに電波を送ってくれたのは、アメリカ出身の詩人、アーサー・ビナードさんの著書でした。

アメリカの刑務所では黒人の服役率が高く、「刑務所産業」という巧妙なしくみで、黒人の「果実」がもぎ取られているという話の冒頭に、「南部の木々には・・・」というルイス・アレンの詩が紹介されていました。

白人の集団リンチで殺された黒人が木の枝にかけられ、風に揺れ、カラスにつつかれ・・・ぶら下がった遺体がを果実にたとえた悲しい詩です。

『犬散男』を翻訳した時、この詩の背景をまったく知らず、のん気な民謡だと思って、まったくおかしな訳をしてしまったことに、今、ようやく気づいて、そして、とても恥ずかしい気持ちになっています。

無知は本当に恥ずべきことだ。そして、知らず知らずに、誰かを気づつけていることもあるんじゃないかと。

知らなかった、ではすまされないこと。大人にはそういうこと、ありますよね。

もっと本読まなきゃと反省中ですcoldsweats01

アーサー・ビナードさんのことは、つい最近知ったばかり。テレビでのコメントがものすごく的確で、物事の本質をついていて、しかも正確な日本語がよどみなく出てくることに感動して、どんな人なんだろうと興味を持っていました。

同じように感動した夫が図書館で借りて来てくれたのがこの本でした。2004年から2006年まで朝日新聞に連載されていたコラムで、言葉を生業とする人の言葉の感覚、世の中の見方、信念や主義などが心地よく表現されている文章です。

刺激を受けて、今日から翻訳再開~

締め切り10日ですよねsign02

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ぽにょっ会」カテゴリの記事

コメント

ビリー・ホリデーのこの歌の意味は知っていました。恐ろしい歌詞ですね...。

アーサー・ビナードさんの本はまったく読んだことないんです。図書館で検索して読んでみます。

アメリカって、奴隷のこと、インディアンのこと、そういう歴史の上に成り立っている若い国ですよね。

投稿: ハーちゃん | 2013年11月 1日 (金) 22時01分

おんに、
ビリー・ホリデーが女性だということも知りませんでしたcoldsweats01
人種差別は昔の話ではないそうですね。
征服者が自分の思いどおりに生きることばかり考えて、どこの国でも同じことをくり返して、この先もずっと解決策はなさそうな。。。

投稿: テラ | 2013年11月 2日 (土) 09時20分

ビリー・ホリデイの歌karaoke、ネットで聴いてみました。
凄まじい歌詞ですね。
こういう歌、日本にはないような(あるのかな?)

同じく刺激を受けた私は、翻訳ではなくてcoldsweats01
アーサー・ビナードさんの本bookの方へ向かいます。

教えていただいてどうもありがとうheart04

投稿: ゆう | 2013年11月 2日 (土) 18時02分

ゆうさん、
すさまじいですね。この詩は本当に。
『犬散男』の主人公は、この歌を聞くと、自分を騙してすべてを失わせたマタハリのような元カノを思い出すのだそうです。

アーサー・ビナードさんのようなアメリカ人がいると思うとほっとします。
ぜひ読んでみてくださいねwink

投稿: テラ | 2013年11月 2日 (土) 21時25分

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