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ラワルピンディの思い出

一昨日の夜、パキスタンでブット元首相が暗殺されたというニュースを聞いて、悲しくなりました。同時に、暗殺という最期を迎えたブット氏の人生を讃えたくなりました。(不謹慎でしょうか・・・でも、凡人は暗殺という死に方はできません。)

事件が起こったのはラワルピンディ。その地名を聞いたとたん、10数年前に訪れたその町での出来事を思い出しました。

登山用のリュックを背負い、水シャワーしかない安い宿に泊るというタイプの旅行(バックパッカーというのでしょうか)を初めて経験したのが、パキスタン・中国の旅でした。その旅で、2日目に泊ったのがラワルピンディ。

整然とした首都のイスラマバードとはちがい、古い建物がゴチャゴチャと建っているラワルピンディは人も車も多く、騒がしい町でした。各地へ向かうバスのターミナルがあり、大きな荷物を持った人でごったがえしていたような記憶があります。

季節は夏。日中は40度を越えるところなので、昼間は日陰にいて動かないというのが鉄則のようです。しかし、初めて訪れた旅人は、日中、水も飲まずに歩き回ったため、ふらふらになり、ついに倒れそうになっていました。

そこに、白髪にハンチング帽をかぶった紳士が現れ、すぐ近くのレストランに連れて行ってくれたのです。そこで、甘いミルクティーを飲ませてくれました。

1杯だけではとても足りず、2杯目もごくごくと飲み干し。でも、どちらかというと水の方がいいのにな・・・と思っていると、ボトルに入った水を注文してくれました。

ふらふらしていた外国人を哀れに思ったのか、お茶飲みの相手がほしかったのか・・・あまりの暑さに正気を失っていた私は、その紳士の思いにまで気を回す余裕がなかったし、不慣れな英語の会話だったしで、よくわからない出来事だったのですが、とにかく救われたのです。地獄で仏に会うとは、こういうことなのかと。

10数年たった今でも、ラワルピンディのあのレストランの風景を忘れることができません。あの白髪のおじさんは今頃どうしているのでしょうか。おじさんに助けてもらったおかげで、旅というのは人に出会うということなんだと、旅の楽しさを教えてもらうことができたのです。一言お礼がいいたいのですが・・・。

そんな心優しい人々が住む国です。パキスタンでの暴動が早く治まり、犠牲者が出ないことを祈ります。

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「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

私も昨日、朝刊を見て驚きました。ブット首相の周辺が騒がしいのは知っていましたが...。時代が移ってもまだ暗殺が行われる...。人間って永久にこういう歴史を繰り返すのでしょうか。
テラさんはあちこち旅行してらっしゃいますねぇ。それもパック旅行でなく。トラベルの語源はトラブルだそうですが、個人旅行だとトラブルだらけですよね。そして旅行って、記憶に残るのは景色とかじゃなく、困った時の事じゃないですか?
私も12回ぐらい海外に行ってますが、道に迷ったり、列車の時間に間に合わなくなってヒッチハイクしたり、という事のほうが懐かしく思い出されます。
話が変わりますけど、結婚と恋愛は別、っていう意見に1票!

投稿: ハーちゃん | 2007年12月29日 (土) 14時30分

ハーちゃんオンニ、今日も雪がちらちら降っています。
オンニも旅好きなんですね。どの辺りに行かれたのでしょうか・・・。私はヨーロッパにはまだ行ったことがありません。
そうなんですよねぇ。旅の思い出って、ほとんどが失敗談。必死だから脳がよく記憶しちゃうのでしょうか。
パック旅行は楽ですが、やはり苦労しない分、強烈な思い出もないですよね。旅は自由な旅に限る・・・でも、さすがに最近は、水シャワーのホテルは無理です^^;

投稿: テラ | 2007年12月31日 (月) 09時50分

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